9月9日、彦根キャンパスの滋賀大学講堂において、「学生生活に潜む多様な依存の『理解』と『予防』を考える」をテーマに、令和8年度近畿地区学生指導研修会を開催しました。当日は、近畿地区の大学関係者をはじめ、本学の教職員や学生など約100人が参加しました。
午前の部では、「学生生活に潜む多様な依存を考えるフォーラム」を実施しました。公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表の田中紀子氏から、自身や家族の経験を踏まえ、学生生活に潜むギャンブル依存症の危険性や当事者支援の在り方について講演いただきました。また、ギャンブル依存症の当事者から、若者期に始まった依存の体験について報告がありました。
続いて、タレント・歌手の田代まさし氏から、薬物依存症からの回復と再出発について、自身の経験をもとに、時折ユーモアを交えながら講演いただきました。その後の特別対談では、本学インクルーシブ学生支援室の谷口麻起子特命准教授がコーディネーターを務め、田中氏と田代氏が「若者の依存を防ぐため大学にできること」をテーマに、依存症への理解促進や予防、支援の在り方について意見を交わしました。
午後の部では、谷口特命准教授の進行のもと、「大学生活はなぜ依存を生みやすいのか」をテーマとしたグループワークを行いました。参加者は、学生が依存に陥る背景や大学として取り組むことのできる予防策について活発に議論しました。全体発表では、学生が気軽に集い交流できる場として「学内に足湯を設置してはどうか」といったユニークな提案もあり、多様な視点から学生支援について考える機会となりました。
参加者からは、「当事者の話を直接聞くことで、依存症は誰にでも起こり得る問題であることや、学生とその家族を適切な支援につなげるためには、まず『知る』ことが重要だと学んだ」「依存を予防するためには、一人でも気軽に過ごせる居場所や参加しやすい活動など、学生が自然につながることのできる環境づくりが重要だと感じた」「相談窓口をより利用しやすくするために、雰囲気づくりや案内方法を工夫する必要があると感じた」といった感想が寄せられました。
本研修会を通じて、依存症は誰にでも起こり得る身近な問題であることを改めて認識するとともに、学生の孤立を防ぎ、早期の相談や支援につなげるために大学が果たすべき役割について理解を深める機会となりました。

田中紀子氏の講演

田代まさし氏の講演

特別対談の様子

グループワークの様子
【お問い合わせ先】
学生支援課学生支援係