経済学部では、グローバル社会における諸問題を理解し、異なる価値観や主張を整理・分析できる人材の育成を目的として、「国際文化システム特殊講義」を開講しています。本講義では、国際社会の現場で活躍する講師を招き、体験に基づいた講義を通じて、国際情勢への理解と異文化理解を深めることを目指しています。
10月10日には、キヤノングローバル戦略研究所主任研究員であり、朝日新聞社で長年国際報道に携わってきた峯村健司氏を講師に迎え、「ジャーナリズムの本質と役割」をテーマに講義が行われました。峯村氏は、中国や米国を中心に特派員として活躍し、LINE個人情報流出問題のスクープなどで知られるジャーナリストです。
講義では、ジャーナリズムとは「時事的な事実や問題に関する報道・論評を伝達する活動」であり、新聞やテレビといったマスメディアとは異なる概念であることが示されました。また、トーマス・ジェファーソンの言葉「新聞のない政府か、政府のない新聞か、いずれかを選べと言われれば後者を選ぶべきだろう」を引用し、報道の自由と権力監視の重要性を強調しました。
学生からは、「取材の裏側を具体的に知ることができた」「報道と国家安全保障がこれほど密接に関わっているとは思わなかった」といった感想が寄せられました。特に、LINE問題のように身近なアプリが国際政治に直結するという視点は新鮮であり、ジャーナリズムや国際情勢への理解を深める貴重な機会となりました。

講義を行う峯村健司氏

講義の様子
【お問い合わせ先】
国際交流課