2023/4/14
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彦根商工会議所寄附講義「世界遺産学」を開講

 滋賀大学は、彦根城の世界遺産登録を推進する環境の醸成、また同時に地域の文化遺産としての彦根城への関心と理解を深め、リベラルアーツの視座を通じて国内外の文化・自然遺産の保存と活用に貢献できる人材を育成することを目的として、2019年に彦根商工会議所と連携協定を結び、会議所からの寄附に基づく「世界遺産学」講義を開講しています。

 2023年度は、世界遺産登録を目指す活動がいよいよ佳境を迎えることを踏まえて、「世界遺産登録の意義と意味を問い直す」とのメインテーマを掲げて、全15回にわたって一流の専門家による講義を、公開授業として提供します。(※)

 4月7日(金)に開講した第1回講義には、ゲスト講師として鈴木達也氏(滋賀県文化スポーツ部文化財保護課 彦根城世界遺産登録推進室)をお招きし、「彦根城世界遺産登録の意義」をテーマにお話しいただきました。講義では、彦根城の構造とその歴史的価値についての説明から始まり、彦根城が世界遺産になることの文化的・学術的意義、世界遺産をきっかけとする地域課題の解決、世界との繋がりなどについて語られ、出席した学生らは熱心に聞き入りました。

 今後も、国内外の世界遺産の現状や課題を学習しながら、その意義を学ぶとともに、地域づくりや観光政策、地元の文化遺産等の保存・活用などについても考える機会を提供していくことで、彦根城の世界遺産登録の実現を学問的立場から支援してまいります。

この講義の募集は終了しています。

春の彦根城の写真を見せて講義している

鈴木達也氏による講義

教室いっぱいの学生たち

熱心に聞き入る学生たち

今後の「世界遺産学」講義

第2回 世界遺産を観る世界の眼 佐藤禎一(元ユネスコ代表部特命全権大使・元文部省事務次官)
第3回 世界遺産条約の今後の課題と日本の役割 松浦晃一郎(ユネスコ第8代事務局長・元駐フランス共和国特命全権大使)
第4回 世界遺産と地域コミュニティ 鈴木地平(文化庁文化資源活用課文化遺産国際協力室文化財調査官)
第5回 世界遺産の可能性-将来の推薦候補も見据えて 河野俊行(前イコモス会長・九州大学教授)
第6回 世界遺産、なぜ遺すのか 青柳正規(元文化庁長官・多摩美術大学理事長・東大名誉教授)
第7回 世界文化遺産と無形文化遺産 岩本渉((独)国立文化財機構アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長)
第8回 首里城復元の現在 田名真之(沖縄県立博物館・美術館長)
第9回 ユネスコ文化遺産登録を支える有形文化財と無形文化財のハーモニー 中島誠一(元長浜市長浜城歴史博物館館長・元長浜市曳山博物館館長)
第10回 戦争と世界遺産 西山要一(奈良大学名誉教授)
第11回 原爆ドームの世界遺産登録~負の遺産といわれて 石丸 紀興(株式会社広島諸事・地域再生研究所代表(元広島大学教授))
第12回 平泉・世界遺産への道 八重樫忠郎(岩手大学平泉文化研究センター客員教授)
第13回 彦根藩井伊家の能楽と能舞台 茨木恵美(彦根城博物館学芸史料課学芸員)
第14回 持続可能な湖沼管理と世界遺産 中村正久((財)国際湖沼環境委員会副理事長)
第15回 彦根城の世界遺産登録を見据えたまちづくりー城のあるまちから世界遺産のあるまちへー 小林隆(彦根市歴史まちづくり部文化財課彦根城世界遺産登録推進室)

全体の担当・コーディネーター・オーガナイザー:真鍋晶子教授、青柳周一教授、位田隆一前学長

【お問い合わせ】

産学公連携推進課

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