2023/3/6
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グローバルセミナー(第26回)「日本のBOSAIを世界へ-ローカルからグローバルを展望する-」開催報告

 12月13日(火)、第26回グローバルセミナー「日本のBOSAIを世界へ-ローカルからグローバルを展望する-」をオンラインとパブリックビューイング会場を大津キャンパスに設置し、開催しました。

 今回は静岡大学教育学部准教授の藤井基貴先生に、日本の防災教育の実践及び世界へ展開していることについてお話しいただきました。藤井先生は、防災の授業実践の研究開発を行っていることについて話され、防災の3要素である「ヒューマンウェア」「ハードウェア」「ソフトウェア」のうち、「ヒューマンウェア」に注目されており、日本の水準は高いとおっしゃっていました。反面、避難訓練の形骸化がある現実を指摘されました。地震が起きた後の余震やインフラの損傷等のリスク面についての認知も低く、防災教育の中で位置づけていくことが大切だと話されました。

 静岡大学で2年前から実践されている「防災教育の事前・事後学習の研究」「災害時の心理的葛藤に焦点を当てた防災道徳」「防災を他の人に伝えるような能動的な市民育成」といった防災教育の手法を海外(トルコ、インドネシア、エクアドル)に伝える活動について、また、それによる現地での反響と防災リテラシーの顕著な向上が見られたことについてもお話いただきました。日本で災害が起こり得ることを前提として、防災教育を実践していくことの必要性を実感しました。

 質疑応答の時間では、学生から「海外に防災教材を使って防災を伝える際に共通認識の違い等で苦労したことはありましたか」という質問に対して、「海外でも3.11以降は、防災に関する意識が向上しているものの、整備に費用がかかってしまう建物の耐震化といったハードウェアの面に課題がある」という回答をされました。

 今回のグローバルセミナーでは、災害が多い日本に住んでいる私たちにとって、改めて「防災(BOSAI)」について考える貴重な時間となりました。

オンラインの画面

防災の三要素の説明

滋賀大学グローバルセミナー

このセミナーでは、国際に関係した様々なトピックに関して学生同士が自由に話し合い、ゲストとの交流を通して学生自身の世界を拡げるきっかけを作りたいと考えています。扱うトピックは、異文化、留学、外国語、地球規模の話題(気候変動、Covid-19、政情不安、ヘイトクライム、国際情報リテラシーなど)など、国際に少しでも関することです。

トピックやゲストスピーカーの希望があれば、ぜひ国際交流課までメールをお寄せください。

【お問い合わせ先】

国際交流課
 E-mail:kokusai[at]biwako.shiga-u.ac.jp(※ [at] を@に変更してください)

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