
琵琶湖を抱える滋賀県に立地する滋賀大学では、琵琶湖の環境を中心とした長い研究の歴史があります。教育学部(大津(石山)キャンパス)では、湖沼保全、地域環境、環境教育などの分野で、また、経済学部(彦根キャンパス)では環境経済、環境政策などの分野で、多くの研究成果を挙げてきています。
2003年に環境総合研究センターは、教育・経済両学部と密接に連携しつつ、全学的な環境研究・教育を進めるための戦略的拠点として設立されました。設立時にセンターの英語名を“Research Center for Sustainability and Environment”とし、持続可能な社会の実現に向けて、環境と持続可能性(サステイナビリティ)に関わる研究の推進を中心に据えました。
現在、環境総合研究センターには専任教員のほか、各学部に所属するセンター研究員と客員研究員が在籍しています。各研究者は、湖沼・流域政策研究、環境経済・政策研究、環境教育研究、地域・生活環境研究という4つの研究部門において、自然科学、人文科学、社会科学がさまざまに対話を交わしながら、多彩なアプローチで環境研究を推進しています。
2017年にはデータサイエンス学部が発足し、膨大なデータの中から確かな証拠、新しい見方を探る、新時代の研究アプローチが進められています。本センターにおいても環境分野における新たな展開ととらえ、データサイエンスを活用した環境研究についても積極的に進めています。
調査艇を活用した琵琶湖での教育研究に象徴されるように、環境研究・教育が滋賀大学の特色として輝くよう、今後も役割を発揮していきます。
また環境研究・教育は、近隣の研究・教育機関や地域の行政機関、NGO/NPOなどとの協力が不可欠です。学外の関連機関・団体等との交流を大切にしつつ、着実に努力を重ねていきたいと考えております。
学内外の関係者の皆様のご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
滋賀大学環境総合研究センター
センター長 市川 智史