いま大学は「知の拠点」といわれ、社会との関係、とりわけ大学と産業界や地域との連携が求められるようになった。Society 5.0やIndustry 4.0といわれるように社会の構造が変化しつつあるこの時代には、大学とそれを取り巻く多様なステークホルダーとの連携は大学の責務でもある。

 滋賀大学も、今や産業界や地方自治体、公的機関と広く連携を進めている。これまで社会連携研究センターが、金融関係や商工会議所を中心に連携協定を結んできたほか、学び直し塾等の人材育成、企業の海外展開支援や公民連携(PPP)フォーラム等の事業創出・地域創生支援、そして受託研究やコンサルティング等を行ってきた。

 そうした中で、一昨年のデータサイエンス教育研究センター、昨年のデータサイエンス学部の設置により、産学公連携の範囲は大きく拡大している。ビッグデータ時代に、企業や自治体、公的機関は多様で大量のデータの中から新しい価値の創造・発見が今後の社会発展の鍵を握ることを理解しており、滋賀大学に期待するところが極めて大きい。そのため、この2年間で、40を超す様々な分野の企業・自治体・公的機関と連携協定を結んできた。その分野も非常に多様で、地方銀行などの金融関係、保険業界、データ関連企業、統計関連の公的機関、最適な製造過程を模索する製造業界等、広範であって、データサイエンス学部の存在意義は絶大である。

 他方で、経済学部や教育学部も連携を広めつつある。教育学部は特に県や市の教育委員会との関係を緊密に保ち、滋賀県の教員養成の重責を担ってきたが、第3期中期目標期間には滋賀県内での採用率を30%まで引き上げるべく努めている。経済学部も、一昨年は彦根仏壇事業協同組合との協定に至ったほか、地域連携教育推進室を中心に学生にも地域との連携の重要性を理解させるよう努めている。

 もう一つ、新しい活動として滋賀大学文化事業 Shiga U Arte もあげておきたい。これは多くの企業の協賛を得て、滋賀大学の持つ文化分野の人的物的資源を社会に還元する新しい事業である。去る3月末には、ノーベル賞詩人イェイツの書いた狂言と音楽とのコラボをびわ湖ホールで披露し、満員の会場を感動させた。

 このように、滋賀大学は社会との関係を密にしつつ、きらきら輝く姿を示しつつある。教職員のみでなく、学生諸君も同じクルーとして、新しい可能性を切り開いていこう。

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