新入生の皆さん、入学おめでとうございます。滋賀大学では、皆さんが、地域の課題の解決に貢献し、同時に世界で活躍する能力を持って社会に出ていくことを期待して、「地域に根ざし、グローバルな視野を持つ人材」の育成を目標に掲げています。そのため、交換留学や海外研修、経済学部のグローバル人材育成コース、教育学部の国際理解教育など、皆さんのグローバル力を高めるさまざまな仕組みを持っています。昨年度からは、世界の共通言語としての英語のスキルアップがいつでもどこでもできるように、インターネットでできる英語の自習プログラムを導入しました。これはスマホでも使えます。また、経済学部では、日本人の先生による英語での専門科目の授業が始まっています。

 しかし、グローバル人材は、英語やその他の外国語さえできればよいというわけではありません。言語はわれわれが互いに思考や意思を伝えあう道具であり、理解しあう手だてです。言葉はそれが社会の中で使われることを前提にしていますから、その社会を理解しなければ本当にその言葉を使えることにはなりません。グローバルとは国際社会を舞台とすることを意味しますが、気候温暖化の例でも分かるように、実は我々の日常の一つ一つが国際社会とつながっています。このことを理解していないと、グローバルな活躍はできません。これがThink globally, act locally. なのです。

 また、言葉が伝える思考や意思に、十分な「中身」がなければなりません。大学では、これまで皆さんが学び理解してきた知識の上に、正解のない又は正解がいくつもある問題を考えます。グローバルに言い換えれば、日本では正解であっても、別の国では正解ではないかもしれません。世界のすべての国が正解とするには、相互の理解と尊重が必要で、その上に議論と省察を積み上げて、新しい正解を作り上げていくのです。互いの国を理解し、また国際社会全体の共通利益を念頭に置きながら、自分の知識と探究力で主張を練り上げて、議論や行動を重ねて解決に至ります。教育学部、経済学部、データサイエンス学部で、皆さんそれぞれがこれからの日常で学ばれる分野は、そのための基礎となります。その基盤と、伝える道具である英語と、そして解を求める応用とが組み合わさったものがグローバルに結びつくのです。

 大学という新しい生活空間の中で、皆さんが十分に自分を磨き、近い将来グローバルに活躍されることを期待しています。

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