平成26年10月31日(金)滋賀大学大津サテライトプラザ(日本生命大津ビル内)において、第10回おうみ学術出版懇話会を開催しました。

 この懇談会は、本学ならびに連携大学等による学術出版会の開設に向け、学術成果出版を念頭においた研究報告と意見交換の場として開催するものです。

 当日は、本学経済学部教授の近藤學氏から「滋賀経済と環境の再生―琵琶湖総合開発から水市場へ―」をテーマに報告がありました。びわこ空港問題や栗東新幹線駅計画、県民意識調査等に携わられた経験をもとに、問題の背景や地域経済のしくみを分析、公共事業に頼らない地域振興策(代替案)を提示することの重要性が語られました。また、オーストラリアの水利権市場の考えが紹介され、それをヒントに今後の滋賀県の環境保全と地域活性化の双方に役立つ方策が提起されました。その要点は、琵琶湖・淀川水系では、現在、3割の水資源が余っている、この水利権を滋賀県が購入すれば、下流域のために水を放出する必要がなくなるので、琵琶湖の水位変動の心配がなくなる、と。そこで、湖岸堤・湖周道路を改良あるいは解体し、内湖を復活させる、と。町づくりと環境保全を別のものとしてとらえるのではなく、環境を保ちながら町づくりを行っていくことの重要性が説かれました。

 懇話会には、本学出版懇話会企画運営作業部会のメンバーのほか、滋賀県立大学より川口逸司副理事長、布野修司理事・副学長、滋賀県立大津高等学校より中山敬一教諭が出席、環境保全や地域活性化につながる水利権取引の考えを導入する可能性をめぐる論議が深まる中、具体的な出版形態にも話がおよび、学術出版会設立に向け、さらに歩みを進めることとなりました。

質問に答える近藤氏

質問に答える近藤氏

懇話会の風景

懇話会の風景