2015年度 本学教員が推薦する図書等を紹介します。(並びは推薦順)
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タイトル 著者 出版社 出版年 推薦者
貨幣進化論 : 「成長なき時代」の通貨システム 岩村 充 新潮社 2010 得田 雅章
オリガ・モリソヴナの反語法 米原万里 集英社 2005 二宮 美那子
一人称で語る権利 長田 弘 平凡社 1998 渡邊 慶子
地方消滅 創生戦略編 増田寛也
冨山和彦
中央公論新社 2015 得田 雅章
日本経済を「見通す」力 伊藤元重 光文社 2015 得田 雅章
円高・デフレが日本を救う 小幡 績 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015 得田 雅章
生き心地の良い町: この自殺率の低さには理由がある 岡 檀 講談社 2013 竹村 幸祐
思考の整理学 外山滋比古 筑摩書房 1986 岡本 哲弥

①『貨幣進化論 : 「成長なき時代」の通貨システム』 岩村 充 著

得田 雅章(経済学部経済学科)

 経済学部生であれば、生活とお金(貨幣)について、より高い意識をもって日々を過ごしていることでしょう(そう期待しています)。さらに本学の授業でも、特に私の専門領域に近い科目だけをとりあげてみても、マクロ経済学や貨幣経済学などで、学術的に貨幣と実体経済との関わりについて思索を巡らせていることでしょう。
 たとえそうであったとしても、日本が抱えている直近の課題、例えばデフレの克服やアベノミクスの一端を担う異次元金融緩和の意義と効果については、一朝一夕に解(今時の言葉でいうとソリューション)は見出せないのではないでしょうか。それほど貨幣と実体経済との関係性は、古くて新しい、身近でいて深遠な、未解決な課題といえるでしょう。本書はそうした貨幣の本質というものを、プリミティブな古代の例示からはじめ、近世・近代を経て、現代の政策課題に至るまで、経済学に留まらない幅広い見識と教養を織り交ぜながら説いています。
 1章から3章までは、教科書的な解説と叙述が展開されています。金本位制や固定相場制の栄枯盛衰と、それらに関わった経済史上の偉人達が活写される様は、物語として読んでいて実に面白くタメになります。一方、最終章である4章は、本書のまとめとして貨幣の本質を見据えた直近、特に日本に関係する貨幣の在り方を考察しています。明言はしていませんが、「ヘリコプターマネー」を批判的に捉えているあたり、内生的貨幣供給論に依拠しているとうかがえ、共感が持てます。
 あまりに身近な存在であるがゆえに、その本質を見失いがちな「お金」。卓越した見識を持つ著者の思考に乗っかって、今一度、お金にまつわる壮大な「旅(p.234)」をされてはどうでしょうか。

貨幣進化論 : 「成長なき時代」の通貨システム(新潮選書)

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 337.2||I 94 010900319
教育教官推薦図書 推薦図書 337.2||I 94 115000138

②『オリガ・モリソヴナの反語法』 米原 万里 著

二宮 美那子(教育学部 国語教育)

 タイトルを一瞥すると何やら文法書の類かと勘違いされそうですが、これは著名なロシア語の同時通訳者・エッセイストだった米原万里の、小説処女作です。
 小説の始まりの舞台は、1960年代のチェコ・プラハのソビエト大使館附属学校。オリガ・モリソヴナは学校の主として君臨する、強烈な個性を放つダンスの先生。反語法とは、彼女がダンスを指導する時、汲めども尽きぬ泉のように次から次と繰り出される罵り言葉――「驚くべき天才少年」「想像を絶する美の極み」とそう言われた生徒に強い「自覚」をうながす類の――を指します。
 物語は、大人になった主人公の弘世志摩(シーマチカ)が、少女の頃に自身が魅了された教師オリガ・モルソヴナの「謎」を解くためにロシアを訪れ、その過酷で数奇な人生を辿る、一種のミステリ仕立てになっています。その中で、オリガが生きたスターリン時代のソ連で「大粛清」を生き抜いた女性の話、志摩の初恋の相手レオニードやオリガの養女でバレリーナのジーナの人生などが、時には本人から、また時には書物からの引用という形を取って、次々に語られてゆきます。
 ここでは粗筋を簡単に紹介するに留めますが、この小説は、日本人には、そして恐らく若い人には特になじみの薄い世界や時代を背景にしながら、読んだ後に登場人物一人一人の人生が胸に迫ってくる深みをもっています。謎解きも面白く、登場人物の名前に苦戦しながらもページをめくる手が止まりません。知らないから、なじみが薄いからこそ、「小説」の魅力をかりてその世界に触れてみて欲しい、そんな一冊です。
 この小説はまた、「学校」を軸にして読むこともできます。作者の米原万里が実際に通っていたプラハの学校での教育は、共産圏という言葉から想像される画一的なものとは実はかけ離れており、生徒それぞれの個性が尊重された「色彩豊か」なものであったといいます(文庫版の巻末、池澤夏樹との対談から)。そんな作者自身の経験が、小説にそのまま写し取られ、暗く重たくなりがちな小説のテーマに、明るい色彩を添えています。
 作者の米原万里の小説は残念ながらこの一冊だけですが、エッセイの名作が多数残されています。扱うテーマは食・文化・人と幅広いのですが、特に言葉に対する鋭い感覚は特筆もので、ロシア語は米原万里という書き手を得て幸せだなあ、とすら思ってしまいます。興味を持った方は、こちらもおすすめいたします。

オリガ・モリソヴナの反語法

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 913.6||Y 82 015002524
教育教官推薦図書 推薦図書 913.6||Y 82 115000466

③『一人称で語る権利』 長田 弘 著

渡邊 慶子(教育学部 数学教育)

 この大学に着任した約6年前、私はお世話になっている先生から2冊の詩集を頂きました。学生から社会人になったばかりで、さらに詩に精通していない私には、正直を言うと詩を味わう余裕も力もないのだけれど、このとき、一つだけ肝に銘じたことがあります。それは、研究者としても教員としても「言葉とつきあう」覚悟をすること。そうした中で出会った一冊を、今回紹介したいと思います。本書では、詩人である著者が「一人のわたしにとっての」言葉〈日々の有り体をささえるもの〉を確かめ、その「根茎を掘り起こす」さまを、語り口調で記しています。本書は私に2つのことを考えさせてくれました。
 一つは、「言葉にならないもどかしさ」、それを共有することなしに「わかり合う」などありえないということです。これは算数科や数学科の授業を観ていてよく思うことですが、「言葉がとぎれる時間」がとても少ない。先生も子どもたちもどんどんしゃべってどんどん書き記す。でも、何が問題だったのか、どうしてこの方法で解いたのか、本当にわかっているのか、本当に悩んだのか。人はそんなに表現が上手な生き物ではないことを改めて思い知ります。とっさの言葉のやりとりではなく、その「あいだ」の時間を共に過ごし、何度も言葉を選んで何度も表現し直す行為の繰り返しが言葉の有り様であるということは、授業作りにも示唆的です。「立派な言葉」が並ぶ授業の無意味さを考えさせられます。
 もう一つは、「記憶のしかたの貧しさ」です。著者は「記憶のしかたが歴史のわすれかたになってしまっているようなわたしたちの経験の貧しさが、わたしたちの現在を、あるいは歴史を貧しくしてしまっている」(p.67)といいます。「サイン60°は2分のルート3」といったような、端的でなんとなく数学っぽい言葉、「立派な言葉」でパンっと言える、そんな「記憶のしかた」をみることが多いですが、そういう言葉を簡単に信じないところに「言葉とつきあう」行為が伴うということです。「そもそもサインって何?」「三角比って何?」「だれがどうして生み出したの?」などなど、「立派な言葉」を疑えば、私たちは本気で言葉とつきあっていかざるを得ないのだと思います。「一言でいうならば・・・」というフレーズで、状況をきれいに概観できる人に、もちろん、私も憧れます。しかし、これができる人というのは、「言葉にならないもどかしさや苦しさ」に幾度となく耐え、繰り返し言葉にしつづけてきた人なのかもしれません。
 本書は、語り口調という「人に手渡す直接のかたち」で書かれています。そこには、「立派な言葉」はなく、言葉にならない苦悩にもがくさまを表現しようとする著者の労と氏の言葉の担い手としてのプライドが感じられるように思います。

一人称で語る権利

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 914.6||O 72 015002660
教育教官推薦図書 推薦図書 081||H51||254 115000575

④『地方消滅 創生戦略編』 増田 寛也, 冨山 和彦 著

得田 雅章(経済学部経済学科)

 本書は、昨年著者がそれぞれ出版した「地方消滅」「なぜローカル経済から日本は甦るのか」の続編を対談本としてまとめたものである。地方創生やローカルアベノミクスといった共通のキーワードをもとに、地方の厳しい行く末とその対応策について論じている。両者共に地方振興にフロントランナーとして取り組んでこられた実例がふんだんに掲載されており、リアリティを持って地方の行く末に思いを至らせることができる。
 行政の視点から論じている増田氏と、いち経営者としての冨山氏の意見は、現状維持を尊しとする方々にとっては耳の痛いものであろう。実際、本書で提示されたどのような政策を実行するにしても、当該地域の住民にとっては茨の道となるであろうが、「クールヘッド・ウォームハート」な2人の心根が対談本ならではの軽妙な意見交換の中に滲み出ているようだ。
 本学経済学部が位置するここ彦根は、まさに地方都市に属するが、今後、各種創生戦略にリーダーシップを持って取り組む中核都市たり得るか。本学より輩出する多くの卒業生は、各地で創生事業に取り組む覚悟と能力を備えているといえるのだろうか。そして、我々教員はこうした人口減少社会を生き抜く力を学生に授けることができるのだろうか。どのような立ち位置の者であれ、いろいろ考えさせられるだろう。
 最後に、冨山氏の記したあとがきは、本書のまとめとしてはもちろん、氏の心境・近況がコンパクトにまとめられており、読後清々しくページを閉じるにあたって秀逸だと感じた。見習いたいものである。

地方消滅 創生戦略編(中公新書)

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 081||C 64||2333 015002287
教育文庫新書 081||C 64||2333 115000718

⑤『日本経済を「見通す」力 : 東大名物教授の熱血セミナー』 伊藤 元重 著

得田 雅章(経済学部経済学科)

 本書は、著者が講師であるセミナーの録音を、ライターが文章に起こした対話形式の一冊である。セミナー参加者がビジネスの最前線で活躍されている社会人ということもあり、質問内容は時宜にかないかつ著者がうなるような鋭いものが多い。こうした著者と(優秀な)受講生のやり取りを経て、当初著者が想定していなかったようなより深い知見が得られたと綴っている。
 非対話形式の普通の本では、著者の理論なり考察が深ければ深いほど、読み手にとってより難解となる。それは得てしてついていけないものとなり、従ってその時点でページをめくるのをやめ本を置き書棚の肥やしへ、となってしまいがちだ。しかし本書は、折に触れ議論をより分かりやすくするような合いの手に似た受講生からの質問が入ることで、著者の考察が微に入り細に入ることを防いでいる。そうした意味合いでは、本書は幅広いトピックを程よい深さまで掘り下げることに成功しているといえよう。
 ただし、程よい深さといっても、最近のニューストピックをその表層現象だけ紹介するというものではない。アカデミックな観点から平易に解説を加えていため、経済事象の本質を捉えたい(捉えるべき)経済学部生にとって、本書は大変役に立つだろう。例えば、TPPと「リカードの比較優位」、産業構造と「スマイルカーブ」、産業内調整と「メリッツ効果」といったように、各トピックを理解するのに役立つであろう考え方をアカデミックな視点から提示する姿勢は評価できる。さらに、グローバル経済の特徴を資本主義の本質的動態とからめ「ミンスキーサイクル」として紹介している様は、著者が市場万能主義に固執しない柔軟な考えの持ち主だということを確認でき、好ましく思える。
 もちろん、本書を読んだだけで日本経済を見通す力が身につくなんて烏滸がましいし、実際著者もそんな意図はないと思う(編集者の一存か?)。ただ、執筆時点での数多くのホットな経済的イシューを、新書の形でここまでコンパクトにまとめる力は相当なものだと感嘆する。大学で学ぶアカデミックな議論と実体経済のつながりを整理する上でも、また、就職活動に際し時事ネタを確認する上でも一読すべき価値ある書だ。

日本経済を「見通す」力 : 東大名物教授の熱血セミナー(光文社新書)

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所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 081||Ko 14||758 015001425
教育教官推薦図書 推薦図書 332.107||I 91 115001060

⑥『円高・デフレが日本を救う』 小幡 績 著

得田 雅章(経済学部経済学科)

 第2次安倍内閣始動と共に実行されてきたアベノミクスももう丸3年が経とうとしている。「3本の矢」に代表される経済政策パッケージはキャッチーである。特にその一つであり日銀総裁の名を冠した「黒田異次元緩和」はリフレ派といわれる学者達による理論的後ろ盾のもとに華々しく実行されてきた。今秋新たに「新三本の矢」が提示された今、これまでの政策の成果を評価するに良い頃合といえるだろう。本書はそうした評価にあたり、一定の指針を示すものとして、価値ある一冊となっている。
 確かに、異次元ともいえる強烈な金融緩和の断行は、円高水準にあった為替相場のトレンドを変えることに成功した。製造業輸出の潮目を変え、外国人観光客を含む外国資本を呼び込むことで、緩やかながら景況感を醸成させたという意味での政策評価はあってよいだろう。これに対し、著者は円安のデメリット面と併せて考察し、評価できないと断じている。その根拠の一つとして提示された、ドルベースでの国富減耗が1/3に達するという事実は、本書で強調したかったことであろうし、私自身少なからずショックを受けた。
 アベノミクス失敗と喧伝する政治家、マスメディア、そして学者が多い中、著者は「失敗ではなく最初から間違っていただけ」と喝破する。ではなぜ間違ったのだろうか?ここで「デフレは原因ではなく結果である」「日本経済の問題は需要不足にあるのではなく、供給不足にこそある」という現状認識を披露し、返す刀で「短期的景気刺激策は害あって益なし」という政策批判に打って出る。こうした論調は痛快であり、大いに同調できる。
 結論は本著タイトルのとおり「円高・デフレは全く問題なし」である。本書が刊行されて1年近く経っているので、今改めて読むことで著者のエコノミストとしての「経済先読み力」が白日の下にさらされている。著者はアベノミクスの自然的帰結として円安が昂進すると主張していたが、実際は刊行時に比べてほとんど動いていない(10/27現在)。これはアベノミクスうんぬんというより、対外要因(ギリシア危機、中国経済減速等)から相対的に安全な円が買われたためであろう。
 そうした、著者の責に負わない事象が起こったため、残念ながら本書は「預言書」としての価値を落としてしまった面は否めない。それでも、政策効果を的確に分析し、要諦を一般人にもわかりやすく説いているという点で、本書の価値を貶めるものではない。一方で、読み進めると第七章の代案提示あたりから、分析の底が浅くなったと感じてしまった。地域、教育、年金等、テーマが急に広範化することで個々の論点の掘り下げが雑となり、納得感が得にくく感じるようになったのは残念だ。

円高・デフレが日本を救う(ディスカヴァー携書:139)

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 332.107||Ob 1 015002819
教育教官推薦図書 推薦図書 332.107||O 12 115000930

⑦『生き心地の良い町: この自殺率の低さには理由がある』 岡 檀 著

竹村 幸祐(経済学部社会システム学科)

 徳島県の旧・海部町(海陽町の一部)は、全国でも極めて自殺率の低い町である。その理由は何か。本書はその理由に迫る。フィールド(現場)でのインタビュー調査から仮説を生成し、アンケート調査で仮説の検証を行い、さらに全国の統計データを解析することで、海部町の特徴を鳥瞰する。自然環境(例えば土地の傾斜)も視野に入れ、さらに海部町の歴史的背景にも目を配る。この力作は、豊富な研究リソースを持つ大学教授の手によるものではなく、大学院生が地道に進めた研究である。研究を進める中での苦労話も多く披露されている。それをどう乗り越えたかも語られている。難解な学術書ではなく、語り口は軽やかである。ソフトカバーでお値段はお手頃、持ち運びも容易である。
 とりあえず読んでいただきたいが、一点だけ紹介を。本書の結論は「絆があれば生き心地が良くなり、自殺も減る」などといった安直なものではない。本書では、海部町とよく似た環境にあるA町が比較されている。A町では自殺が多い。では、A町では住民同士が疎遠で、海部町では密かというと、そうではない。むしろ、A町での住民同士の相互扶助は高いレベルにある。単なる「絆」では、海部町とA町の自殺率の違いは説明できない。では、何が違うか。ご一読いただきたい。
 

生き心地の良い町: この自殺率の低さには理由がある

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 368.3||O 36 015000903
教育教官推薦図書 推薦図書 368.3||O 36 116000040

⑧『思考の整理学』 外山滋比古 著

岡本 哲弥(経済学部企業経営学科)

 本書は、著者の長年の教育・研究経験にもとづく「考える」「思考」にまつわるエッセイと位置づけられます。本書の初版は1983年ですので、30年以上のロングセラーということになります。もちろん少し古く感じる部分もありますが、むしろいつの時代にも通じる内容が圧倒的に多くを占めています。内容的はとても平易ですので、特に私からくどくど解説や紹介をする必要はないと思います。
 この書籍の推薦文を書くあたり、「不幸な逆説」の章から今回印象に残った一節を引用してみます。「いまの学校は、教える側が積極的でありすぎる。親切でありすぎる。何が何でも教えてしまおうとする。それが見えているだけに、学習者は、ただじっとして口さえあけていれば、ほしいものを口へはこんでもらえるといった依存心を育てる。学校が熱心になればなるほど、また、知識を与えるのに有能であればあるほど、学習者を受身にする。本当の教育には失敗するという皮肉なことになる。」
 今日、滋賀大学も含めて、多くの大学で大学改革・教育改革が求められ、進められていますが、その方向性が本当に正しいのか、考えさせられる一節です。そして、私なりのアナロジーで言えば、学生の皆さんには、まずは情報をキャッチするアンテナを立ててもらいたいと思います。もし、皆さんにアンテナがなければ、アンテナが機能していなければ、いくら大切な情報があったとしても、キャッチできるはずがありません。ここでのアンテナは、問題意識と言い換えるのが適当です。平たく言えば、興味・関心と理解してもらえば良いでしょう。
 いずれにしても、いま大学で学問を始めたばかりの新入生にも、そろそろ卒業論文に取り組もうとしている上回生にも読む価値があります。そして教員の私も、先の一節などのように読む度に新しい刺激を受けているのです。
 学生の皆さんには、著者の例えを借りるならば、「グライダー」ではなく、エンジンとアンテナをもった「飛行機」として羽ばたいて欲しいと期待しています。
 

思考の整理学

所在 巻号 指定図書記号 請求記号 資料ID
本館開架 教員推薦 141.5||To 79 008003190
教育学生選定 学生選定 081||C 44||ト-1-1 109001141