魅力と活力に満ち溢れた大学を目指そう

平成22年5月12日

 少子高齢化が進むなか、国公私立を問わず、各大学とも教育・研究の両面で魅力と活力を兼ね備えるべく、懸命に努力しています。その際に決め手となるのが、数ある他大学との「差別化」ないし「差異化」であります。いかにして他大学と差別化するのか、が問われているのです。

 魅力と活力に富む大学とは、どんな大学のことなのでしょうか。

 第一に、カリキュラムが充実しており、学生諸君を惹きつけ「知」の最前線へと誘う多様な科目が用意されていること。第二に、教育の担い手である教員が「教育」を最優先すべき自らの使命と心得、学生は「学び甲斐」を、自らは「教え甲斐」を実感できる大学であること。第三に、「知」を尊厳と心得る大学であること。第四に、「良き教育者」であるための必要条件の一つが「良き研究者」である、との認識を共有できる大学であること。第五に、多様性を容認する大学であること。第六に、地域との連携を重んじる大学であること。

 滋賀大学が、上記六つの条件のすべてを兼ね備えているわけではありません。何が欠けているのかにつき教職員・学生がこぞって意見を交わし、欠けている点を補うために何をすればいいのか、限られた資源(人材と資金)をいかに有効に活用すべきかについて、新しい試みが手掛けられなければなりません。それを「改革」と言うのでしょうが、同時に「守るべきものは守る」ことをも忘れてはなりません。言い換えれば、滋賀大学の「良さ」を守り、「悪しき」を廃するのが、大学改革の目指すところでなければなりません。

 滋賀大学は、教育学部と経済学部の二学部から成る小規模な国立大学法人であります。規模が小さなことは、短所であると同時に長所でもあります。実際、いわゆる総合大学には、独立研究科や附置研究所をも含めれば、20前後の「部局」があるため、ともすれば部局間の利益相反が不可避なゆえに、大学改革の前途は多難なのです。

 「小さい」という利点を生かし、他大学の先を行く改革を積極的に推し進め、魅力と活力に満ち溢れた大学に、学生諸君には「滋賀大学に入学してよかった」と思える大学に、そして教職員には「滋賀大学に勤務してよかった」と思える大学に、滋賀大学が育つべく全力を傾注いたします。と同時に、「小ささ」を補うべく、滋賀県内外の他大学、とりわけ本大学と相補関係にある他大学との連携を、今後、いっそう緊密化してゆく所存です。