図書館入口にて

 『書林浴』というのは、書物の林に囲まれ、書物から発する何かの「イオン」、それは「気」かもしれませんが、このイオンや気を浴びて癒しや知的エネルギーを受け止めてほしいと思います。図書館へ実際に足を運び直接に書物に接すると、書物には著者の思索、読者への語りかけなどが凝縮していますし、タイトルや装丁からも著者のメッセージが発せられています。
仏教哲学者の鈴木大拙氏(1870-1966)は、「書物と云うものは必ず読まんでもよい、之を見ただけでよろしい、…書物もそれぞれに一種の気体のやうなものを放出してをるから、或る種の書物に取り巻かれてをるときは、自分にも、その空気が浸み込んで来るものである。(「書物につきて」『鈴木大拙全集第17巻』岩波書店,1969年所収)」と語っています。
 図書館の開架書架の総延長は300メートル以上ありますので森林浴ならぬ書林浴を是非体験してください。そのことを通じてどこの棚にどういう書物があるかわかるくらいに図書館に慣れ親しんでください。