6月13日(土)経済学部講堂において「彦根近現代の歴史ドラマ—シンポジウムと狂言の夕べ—」を開催しました。このシンポジウムは、彦根市による「井伊直弼と開国150年祭」と「滋賀大学創立60周年記念事業」の共催事業として行なわれました。
 シンポジウムは、「彦根から生糸が織りなす歴史交流—富岡製糸場から彦根製糸場、そして近江絹糸へ—」と題して、はじめに3名のパネリストによる講演がありました。富岡製糸場総合研究センター所長の今井幹夫氏は、富岡製糸場の歴史と文化について画像を使って講演され、次に、本学経済学部の筒井正夫教授は、彦根の近代化について富岡製糸場から彦根製糸場、近江絹糸紡績会社へと発展する経緯を、歴史資料を使って講演され、最後に、元神戸女学院大学教授の上野輝将氏は、近江絹糸の人権争議について三島由紀夫の小説『絹と明察』を材料に講演をされました。
 そのあと、これらの講演をうけて、パネルディスカッションが行なわれました。女性史研究者の早田リツ子氏によるコメントのほか、4名により、彦根の近現代史を切り開いた繊維産業についての討論が行なわれました。
 後半の狂言は、茂山七五三氏と茂山正邦氏による「金藤左衛門」が演じられました。日本を開国へと導いた大老・井伊直弼は、狂言をこよなく愛していました。井伊家とゆかりの深い茂山家がテーマに即した演目で上演されました。
 はじめに、後見の松本薫氏による笑い方の練習があり、一同起立してお腹から笑う術を学びました。そのあと、演目がはじまり、その伝統美に魅せられ会場は静かになりましたが、いつのまにか大きな笑いが広がっていきました。
 当日は、梅雨の晴れ間の暑い1日でしたが、シンポジウムの開催される夕刻には涼しい風が登録文化財である木造の講堂に吹き抜け、集まった約150名の人たちは、かたときの歴史ドラマに酔いしれていました。

今井氏

今井氏

筒井教授

筒井教授

上野氏

上野氏

4氏によるパネルディスカッション

4氏によるパネルディスカッション

茂山家による狂言

茂山家による狂言

会場の様子

会場の様子